<バングラデシュ>
バングラデシュは、インドの東に位置し、北海道を2つ合わせたほどの国土に人口1億6千万人を有する貧しいけれど活気のある国です。
ガンジス河など水資源に恵まれ、肥沃な土地が広がっています。もともとは豊かな農業国でした。
しかし、度重なる洪水・サイクロンやヒ素汚染など自然環境面での問題が解決されていないほか、圧倒的な人口の多さからくる失業率の高さ、所得の低さなど、政治・経済的問題をかかえ、近年ますます貧富の差が大きくなっています。
<貧しい人々と子供たち>
首都ダッカのスラム人口は、500万人以上と言われています。
その多くは災害などで家を失った人々で、仕事を求めて上京してきた人たちです。
一家の稼ぎは1日平均で50〜150タカ(50〜150円)ぐらいで、そこから月に家賃1000〜1600タカ(1000円~1600円)を支払わなくてはなりません。彼らの住居は、トイレも風呂もない、寝るだけの3畳ぐらいの部屋に家族や友人同士6〜7人が共同生活しています。もちろん家賃を払えないで路上生活をしている人も多くいます。そして、そこに住む子供たちの多くは、学校に行く機会がなく、生活を支えるために働かなければなりません。
教育の機会がないということは、子供たちの将来の可能性を奪い、結果として、貧困から抜けられないという悪循環を招いてしまいます。